研究課題/領域番号 |
18H02479
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
|
研究機関 | 東北大学 (2019-2020) 岡山大学 (2018) |
研究代表者 |
竹内 秀明 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (00376534)
|
研究分担者 |
王 牧芸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (70781152)
横井 佐織 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (10772048)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | ソーシャルビジョン / 上丘 / 顔認知 / オキシトシン / 視蓋 / パリウム / Tet-ONシステム / 顔領域 / 最初期遺伝子 / クローナルユニット / ソーシャルサリエンス仮説 / 小型魚類 / 社会認知 / 魚類 |
研究成果の概要 |
オキシトシンはメダカにおいて個体認知能力を介した「親密な異性」への好みをオス・メスの両方で制御することを発見した (PNAS 2020)。さらにオキシトシン作用部位候補として霊長類の「上丘」に対応する「視蓋」を同定した。霊長類の「上丘」ではメダカ同様にオキシトシン受容体が発現しており、先天的な顔認知にも関わっている。このことから、メダカでも当該脳領域が視覚的な社会認知(顔認知)に関わる可能性をある。これと併行して、最初期遺伝子による賦活化脳領域の検索から、パリウムDdの一つの脳区画が異性の視覚刺激によって活性化することを見出した。当該脳領域の遺伝子発現プロファイルを作成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで顔認知に関わる神経機構は霊長類で固有に進化したと信じられており、魚類に着目した研究はなかった。霊長類研究では遺伝子操作が困難であることから、顔認知の分子神経基盤の解明は進んでいない。本研究課題では、メダカの顔認知に関わる脳領域候補を同定し、機能解析に必要なマーカー遺伝子の同定や遺伝子発現制御ツール(Tet-ON)システムの確立に成功した。これにより、世界に先駆けて動物の顔認知に関わる分子神経基盤をシンプルな実験動物を用いて解析できるようになった。また霊長類と比較可能な脳領域(視蓋・上丘)に着目することで、メダカ の基礎研究がヒトの先天的な顔認知機構の原型の発見につながる可能性がある。
|