研究課題/領域番号 |
18H02481
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
粂 和彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (30251218)
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研究分担者 |
冨田 淳 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (40432231)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 睡眠 / 概日周期 / ショウジョウバエ / 遺伝子 / ドーパミン / 回路 / リン酸化 / 中心複合体 / 恒常性 / ドパミン / 覚醒 / 神経回路 |
研究成果の概要 |
本研究では、ショウジョウバエを用いた睡眠研究を行い、その結果、睡眠覚醒を制御するT1ドーパミン神経が、脳の中の中心複合体の複数の部位を介して、睡眠中枢を制御する回路を完全に同定した。また、マウスで睡眠を制御するSIK3遺伝子が、ショウジョウバエでは概日周期を制御する時計神経で睡眠を制御することを発見した。この結果は、独立して制御されると考えられてきた概日周期と睡眠恒常性維持機構が、密接な相互関係をもつ可能性を示した。さらに、マウスでは睡眠要求性とリン酸化レベルが相関する遺伝子の一部が、ショウジョウバエでも睡眠制御に関与し、リン酸化レベルも変化することを発見し、種を超える共通点を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちは、その遺伝子の半数以上が人間と共通するショウジョウバエという昆虫をモデル動物とする睡眠の研究を長年続けてきました。今回の研究では、ハエの脳の中でドーパミンという物質が睡眠を制御する新しい回路の一つを完全に解明しました。また、ネズミで睡眠を制御する複数の遺伝子が、ハエでも睡眠を制御することを示し、さらにそれが体内時計とも密接な関係を持つことを発見しました。さらにネズミで眠気に関係する遺伝子が、ハエでも眠気に関係する可能性も示しました。これらの研究結果は、種を超えて睡眠という現象の全貌解明に寄与し、将来的には、睡眠の異常や病気の理解にも貢献する可能性があると考えられます。
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