研究課題/領域番号 |
18H02500
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
遊川 知久 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, グループ長 (50280524)
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研究分担者 |
大和 政秀 千葉大学, 教育学部, 教授 (00571788)
辻田 有紀 佐賀大学, 農学部, 准教授 (80522523)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 菌根 / 進化 / 植物 / 共生 / 生活史 |
研究成果の概要 |
植物の生活史段階による共生菌の変化は稀ではないことが明らかになった。変化パターンは植物種ごとに多様で、近縁種間でも変わる場合があった。変化パターンとしては、成長とともに完全に共生菌が入れ替わるタイプ、成長とともに共生菌特異性が低くなるタイプ、成長とともに共生菌特異性が高くなるタイプ、生活史を通じて共生菌が変わらないタイプに大別された。従来は植物の成熟個体の菌根菌だけで菌根共生系の実体を把握してきたが、今後の菌根共生の研究において、生活史という時間軸を導入することが不可欠である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、菌根共生系の捉え方にパラダイムシフトをもたらすものである。植物が成長ともにいつ、どのように、なぜ菌根菌を変えるか理解が進めば、菌根共生系の進化や生態にかかわる基礎研究のみならず、菌根の機能を利用する農林業・園芸にとっても重要な知見をもたらすだろう。また植物の生息域内保全や野生復帰において、生活力の弱い幼若期個体の生態を解明し定着率を向上させることは、もっとも重要な課題のひとつである。本研究が明らかにした幼若期個体の菌共生の特性は、絶滅危惧種を始めとする生物多様性保全に必須の情報となる。
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