研究課題/領域番号 |
18H02520
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
和多 和宏 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (70451408)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 発声学習 / ソングバード / 大脳基底核 / アデノ随伴ウイルス / 時系列制御 / 学習臨界期 / ミラーニューロン / 鳴禽類ソングバード / AAV / 運動制御 / 投射ニューロン / 音声コミュニケーション / 発声パターン |
研究成果の概要 |
本研究では、鳴禽類キンカチョウを用い、発声学習臨界期中に発声-聴覚ミラー応答を示すHVC(X)投射神経細胞の神経機能を調べました。HVC(X) 神経細胞選択的除去を受けた幼鳥は、歌モデルの音素音響特性を学習することができず、その時系列配列も不安定で一貫性に欠ける歌を発達されることが分かりました。一方、同様の実験を発声学習後の成鳥で実施すると、学習した歌の構造には影響が見られませんでした。これらから、皮質から基底核への入力は、歌の構造の音響的および時間的な側面を学習するのに重要であるが、既に学習した歌唱パターンの維持に寄与する発声の揺らぎを生成するのには重要ではないことが示されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発声学習は、ヒトの言語や楽器、スポーツの習得と同様、感覚や知覚入力と運動機能出力の協調による「感覚運動学習」の一つの学習形態である。ソングバードの歌学習と同様に,言語や楽器、スポーツなどの習得にも今回注目した大脳皮質-基底核-視床ループ神経回路や大脳皮質-基底核投射神経細胞が重要な役割を担っていることが推測されている。さらに、パーキンソン病などの運動制御疾患がこれらの神経回路異常と関係していることが明らかになってきている。ソングバード脳内の神経回路を構成する細胞群に注目することで、他の動物モデルでは研究することが難しい発声学習や感覚運動学習の学習臨界期の研究を進めることができると考えている。
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