研究課題
基盤研究(B)
神経損傷応答遺伝子探索の中から発見した分子DINE (Damage-induced neuronal endopeptidase) は、中枢・末梢神経系の様々な神経損傷に応答し発現誘導されるユニークな特徴を持つ。皮膚などの上皮組織損傷はそこに豊富に分布する知覚神経を同時に障害する。組織損傷をスイッチとして傷ついた神経で発現誘導されるDINEは、ペプチド切断を介して周囲の損傷微小環境を神経制御し組織修復を促すことが明らかになった。
神経精神疾患や生活習慣病など多くの疾患研究から脳・神経と臓器とが密接に関係することが近年次第に明らかになりつつあるが、組織・臓器の修復がいかに神経によって制御されるのかそのメカニズムは不明である。神経損傷応答性を利用したDINEによる神経依存性創傷治癒機構は組織修復時に問題となる瘢痕形成を回避するための新たなメカニズムと考えられ、この分子を標的とした創薬や再生医療への発展が期待される。
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