研究課題/領域番号 |
18H02528
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
実吉 岳郎 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00556201)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | シナプス可塑性 / 記憶 / CaMKII / 分子間相互作用 / 酵素基質複合体 / アクチン細胞骨格 / リン酸化 / 記憶学習 / タンパク質間相互作用 / 自己活性化型タンパク質複合体 / シグナル複合体 / 学習 / Tiam1 / 酵素活性 / 行動 / カルシウム / タンパク質複合体 |
研究成果の概要 |
本研究は、シナプス単位の記憶が、Tiam1とCaMKIIからなるRAKECとして形成、維持されるメカニズムとその個体での役割を明らかにした。この成果をもとにわれわれは記憶分子が、タンパク質間相互作用として存在するという新しいコンセプトを提案している。CaMKIIはホモ12量体として存在しているため、Tiam1と結合したCaMKIIは同時に11個の別のRAKECを形成できることになる。今後は、CaMKIIや他のキナーゼが形成するRAKEC分子を同定/解析することにより、一過的な刺激を長期持続シグナルへ変換する分子機構が明らかになり、長期記憶の理解が深まることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により分子記憶の一つはCaMKIIとTiam1によって構成されるタンパク質間相互作用として存在する事を示した。CaMKIIは、Rac1活性化だけではなく、様々な情報伝達経路に関わっていることが知られており、今回のTiam1のみならず多くの分子との相互作用が予想される。CaMKIIはシナプスで非常に高い濃度で存在するため、CaMKIIが維持する情報がRAKECを形成する分子間相互作用である事が示唆される。今後は、分子記憶の個体レベルでの検証を続けるとともに、RAKECを新しい創薬ターゲットとした認知症などの新規治療法につなげていくことを期待している。
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