研究課題/領域番号 |
18H02547
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
吉村 由美子 生理学研究所, 基盤神経科学研究領域, 教授 (10291907)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 大脳皮質視覚野 / 興奮性細胞 / 活動同期性 / 空間周波数選択性 / 方位選択性 / 抑制性細胞 / 経験依存的発達 / 領野間神経結合 / 形態視 / 運動視 / 領域間神経結合 |
研究成果の概要 |
一次視覚野が視覚情報を伝達するには,複数の細胞が同期して活動することが重要である。我々はラット一次視覚野ニューロンの同期発火の発達を電気生理学的に調べた。正常な視覚体験を経て成熟したラット一次視覚野の浅層(2-4層)では, 類似した方位・空間周波数選択性を持つ神経細胞ペアが高い割合で同期発火した。この同期発火の形成には生後の視覚体験が必要であった。一方,深層(5/6層)細胞ペアの同期発火は空間周波数選択性の類似度に依存したが,方位選択性には依存しなかった。また、深層の同期発火の発達は視覚体験に依存しなかった。従って,一次視覚野ニューロンの同期発火の発達メカニズムは層によって異なると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能の発現に必要な神経回路は、胎生期から生後間もない時期に遺伝的プログラムにより大まかに形成され、その後、経験や学習に依存して柔軟に再構築される。このプロセスを経て、生まれ育った環境に適した機能が獲得される。本研究は、大脳皮質の多細胞の活動同期性を特徴づけ、その発達機構を明らかにしたもので、その成果により生後の経験に依存した脳機能発達メカニズムの理解に貢献できると考えられる。
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