研究課題/領域番号 |
18H02557
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新藤 充 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (40226345)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
キーワード | トリプチセン / ベンザイン / かご分子 / 大環状化合物 / 環化付加 / イノラート / 環化付加反応 / パラジウム移動 / ヘキサフェニレン / キラリティー / イプチセン / 酸化反応 / 環歪 / 脱ベンジル化 / ジメチルスルホキシド / 環歪み / アライン |
研究成果の概要 |
立体配座が固定化されたトリプチセンを土台として、そこから支柱となるユニットを結合させ有機立体構造の精密構築を目的とした。イノラートとベンザインとのトリプル環化付加によるトリプチセン合成法を見出し、さらにアントラノキシドにベンザインを反応させることでも9-ヒドロキシトリプチセンが高収率で得られた。3-シリルベンザインとイノラートの反応で1、8,13-トリシリルトリプチセンが選択的に得られ、これは容易に1,8,13-トリブロモトリプチセンに変換できた。これに対して各種金属触媒反応を施して支柱ユニットを高収率で導入した。この手法でトリプチセンを含むかご型分子や大環状分子の構築に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回開発したトリプチセンの新規合成法は置換基の導入が可能な点で有意義である。特に1,8,13位に置換基を導入することができる初の合成法である。さらに、トリプチセンの構造的特徴を生かして、これを土台として、その平面から垂直に支柱ユニットを構築し、精密有機合成に活用するというテンプレート合成の新コンセプトを提示した。それに基づき、かご型のカプセル分子や、大環状化合物の効率的合成を達成した。この方法論では3次元空間の定まった座標に適切な官能基を配置できる特徴がある。大環状化合物は医薬品や分子包接さらにはカーボンナノチューブの原料として有用である。さらに人工酵素の開発などに応用できる。
|