研究課題/領域番号 |
18H02573
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中島 美紀 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (70266162)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | RNA編集 / 転写後調節 / 薬物代謝 / シトクロムP450 / 核内受容体 / 転写後修飾 / 薬物代謝酵素 / microRNA / 個人差 |
研究成果の概要 |
ヒト肝臓における主な薬物代謝酵素であるシトクロムP450 (P450, CYP)の発現が、RNA編集によって影響を受けることで、薬物応答性に個人差が生じている可能性を明らかにすることを目的とした。ヒト肝がん由来細胞を用いて、RNA編集を担うADARの発現量低下により、CYP2B6 mRNAが不安定性して、CYP2B6タンパク質発現量が低下すること、転写因子HNF4aが低下することで、CYP2C8を含む複数のP450分子種の発現量が低下する一方で、転写因子PXRが増加することでCYP3A4の発現量が増加することを見いだし、RNA編集は薬物代謝能に変動をもたらす要因となっていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物代謝酵素は、医薬品有効成分の血中濃度を規定し、薬効や副作用発症を左右する因子として重要であり、その発現変動要因を解明する研究は、医薬品開発の効率化および医薬品適正使用の観点から社会的ニーズが高い。ヒト全遺伝子の約40%がRNA編集を受けていることが示されており、RNA編集の異常がいくつかの疾患の発症に関わっている例も知られているが、肝臓における役割はほとんど解明されていなかった。本研究では、肝臓に発現している主な薬物代謝酵素の発現制御におけるRNA編集の寄与を明らかにし、創薬や適切な薬物治療に役立つ基礎情報を提供できた。
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