研究課題/領域番号 |
18H02599
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 東北大学 (2019-2020) 熊本大学 (2018) |
研究代表者 |
魏 范研 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90555773)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | RNA修飾 / 液性因子 / GPCR / RNA / 化学修飾 / 受容体 / Modification / Receptor |
研究成果の概要 |
RNAには様々な化学修飾が施されており、転写後遺伝子発現に重要であることが知られているが、RNAの代謝によって生じる修飾を含む塩基(以後、修飾ヌクレオシド)の生理意義については未解明であった。本研究はヒトを含む様々な生物種の細胞外液で存在する修飾ヌクレオシドの受容体活性能を調べたところ、修飾ヌクレオシドのうち、N6-methyladenosine (m6A)がアデノシンA3受容体に対する高い活性を有していることを発見した。その活性能は未修飾のアデノシンの約10倍以上も強力であった。また、m6Aは生体内で肥満細胞に作用し、Ⅰ型アレルギー反応や炎症性サイトカインの産生を誘導することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、RNA修飾の代謝産物の一つであるm6Aが、生体内で受容体を強力に活性化して生理作用・病的作用を起こすことを明らかにした。アデノシンの生理作用が発見されて以来約90年振りに、内在性に存在しアデノシンよりも強力なヌクレオシドを見出し、生命科学研究において非常に意義が高い。本研究成果により、従来の概念に存在しない新しい液性因子として、RNA由来の修飾ヌクレオシドが生体機能に関わる可能性が示され、修飾ヌクレオシドのさらなる研究によって、全く新しい核酸医薬開発への基盤研究となることが期待される。
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