研究課題/領域番号 |
18H02625
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
中井 彰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60252516)
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研究分担者 |
藤本 充章 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80359900)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 熱ショック応答 / 熱ショックタンパク質 / 転写因子 / RNAポリメラーゼ / シュゴシン / メディエーター / リン酸化 / プロテオスタシス / 熱ショック / 転写 / 転写開始前複合体 / RNAポリメラーゼII / 染色体分配 |
研究成果の概要 |
熱ショック応答を制御する転写因子HSF1は、熱ショックタンパク質HSP70などの発現調節を介してプロテオスタシス容量を維持する鍵因子であり、その調節異常は神経変性疾患やがんと関連する。本研究により、熱ストレスでリン酸化されたHSF1がシュゴシンSGO2を介してRNAポリメラーゼIIと相互作用することで転写開始前複合体形成を促進し、HSP70転写誘導を引き起こすことが明らかとなった。また、同時にリクルートされるメディエーターMED12-CDK8はこのHSF1リン酸化と転写開始前複合体形成を促進していた。これらの新規機構はプロテオスタシス容量の維持に寄与していることも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、HSF1のいくつかのアミノ酸のリン酸化と転写誘導能に相関関係があることは知られていたが、本研究によってはじめてHSF1の単一アミノ酸のリン酸化による転写誘導機構が明らかとなった。その機構は、細胞分裂期のセントロメア結合を保護するSGO2を介した転写開始前複合体形成の促進であった。SGO2が間期の転写誘導とプロテオスタシス容量の維持に寄与することの発見は、分子生物学領域で大きなインパクトを与えた。さらに、MED12-CDK8によるHSF1リン酸化を介した転写開始前複合体形成の促進も明らかとなり、がんの治療ターゲットの可能性が示唆された。
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