研究課題/領域番号 |
18H02646
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 秀人 愛知医科大学, 付置研究所, 教授 (90240514)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | バーシカン / プロテオグリカン / 創傷治癒 / ノックインマウス / 細胞外マトリックス / 遺伝子改変マウス / ADAMTS / タンパク質分解酵素 |
研究成果の概要 |
細胞外マトリックス変容の際に高発現するバーシカンとその分解産物バーシカインの生体内機能を明らかにする目的で、蛋白質分解酵素抵抗性バーシカンを発現するノックインマウスを作出し解析した。同マウスホモ接合体は一定数が胎生後期に臓器出血を呈して死亡すること、出生したマウスは合趾症を示すことがわかった。創傷治癒モデルと腸炎モデルにて解析した結果、ADAMTS群がバーシカンコア蛋白質の特定部位を切断することによって同分子が代謝されること、蓄積されたバーシカンはTGFβシグナルの亢進を通じて線維芽細胞の筋線維芽細胞への分化を促進する一方、代謝産物のバーシカインは当該の分化を抑制することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症における組織破壊と修復の過程ならびに腫瘍浸潤過程においてECMがダイナミックに変容する際にバーシカンは仮設マトリックスの形成に中心的な役割を果たすといわれている。 本研究成果は、同分子のADAMTS群による分解の意義と代謝産物であるG1断片バーシカインの生体内機能を世界で初めて明示したものとして意義が大きい。G1断片がマトリカインとして機能するという事実は、マトリカインの概念を支持する新たな例といえる。今後はバーシカインの作用機構の詳細を解明し、病態の人為的制御方法の開発に繋げたい。
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