研究課題
基盤研究(B)
熱帯熱マラリア原虫ゲノムには271個のPfEMP1ドメインがコードされている。これが血管内皮細胞表面タンパク質と結合するとシークエストレーションが惹起され、重症マラリア発症につながる。最近申請者らは当該ドメイン全てを発現し、免疫スクリーニングでマラリア発症阻止に重要なドメイン17個を絞り込んだ。本研究ではアルファスクリーンを用いて17個の重要PfEMP1ドメインと血管内皮細胞表面タンパク質との結合を網羅的に探索した。さらに哺乳類細胞で発現させた組換えタンパク質を用いてSPR、プルダウンアッセイを行うことでタンパク質相互作用を検証することで新規なPfEMP1結合ヒトタンパク質を同定に成功した。
熱帯熱マラリアは毎年40万人以上が死亡する重篤な感染症である。重症マラリアは昏睡・重症貧血等を合併した熱帯熱マラリアであり、高い致死率が問題となっている。成熟した原虫の寄生する赤血球が末梢血管壁に接着するシークエストレーションは、重症マラリアの発症に直接関与していると考えられている。そのためこの分子メカニズムを明らかにすることが重要である。本研究では感染赤血球表面の原虫タンパク質が認識する、新たなヒトタンパク質の探索に成功した。これは重症マラリア治療法の開発や、新規マラリアワクチンの開発などに発展できる成果である。
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