研究課題/領域番号 |
18H02684
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
八尾 良司 公益財団法人がん研究会, がん研究所 細胞生物部, 部長 (80291095)
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研究分担者 |
足立 淳 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, プロジェクトリーダー (20437255)
長山 聡 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (70362499)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 患者由来オルガノイド / 大腸がん / KRAS / IFN/STATシグナル / MEK阻害剤 / 家族性大腸腺腫症 / 遺伝学的背景 / 遺伝的背景 / 体細胞変異 |
研究成果の概要 |
5名の家族性大腸腺腫症(FAP)から42個のオルガノイドを樹立し、造腫瘍性と薬剤感受性の制御機構を解析した。cFAPとaFAPの比較の結果、造腫瘍性とIFN/STATシグナルとの相関が明らかになり、FAPモデルマウスのStat1遺伝子をゲノム編集により欠損させると腫瘍数が減少した。MEK阻害剤に対する感受性の比較検討では、KRAS変異に加え、IFN/STATシグナル活性が高い患者由来オルガノイドが抵抗性を示すことが明らかになった。以上の結果により、KRAS遺伝子の体細胞変異に加え、遺伝的背景によるIFN/STATシグナル活性が、大腸がんの造腫瘍性と化学療法感受性に寄与する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸がんは、遺伝子変異の蓄積により進展することが知られており、診断や治療法の選択の指標となっている。しかし、同一の遺伝子変異を持っていても転帰や化学療法の奏功率には、個人差がある。本研究では、遺伝的に多数の腫瘍を発生する家族性大腸腺腫症患者に生じた腫瘍からオルガノイドを樹立し、造腫瘍性と分子標的治療薬に対する感受性を検討した。その結果、遺伝的にIFN/STATシグナルが高い患者に生じた腫瘍は、造腫瘍性が高く、化学療法に対して抵抗性を示すことが明らかになった。
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