研究課題/領域番号 |
18H02686
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
青木 正博 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 副所長兼分野長 (60362464)
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研究分担者 |
三城 恵美 (佐藤恵美) 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任講師 (00455544)
梶野 リエ 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 主任研究員 (20633184)
小島 康 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 主任研究員 (30464217)
藤下 晃章 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 主任研究員 (50511870)
佐久間 圭一朗 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, ユニット長 (90402891)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 大腸がん / 転移 / マウスモデル / がん幹細胞 / スプライシング / マルチオミクス解析 / プロテオーム解析 |
研究成果の概要 |
本研究では、大腸がん転移抑制因子HNRNPLLの下流でスプライシング調節を受ける分子を同定し、各アイソフォームの機能や細胞内局在の違いを明らかにした。また、HNRNPLLの発現制御因子として転写因子MYBを同定し、大腸がん細胞の上皮間葉転換に伴うHNRNPLLの発現低下にMYBの変動が寄与することを見出した。一方、新規転移性大腸がんマウスモデルの解析から、幹細胞マーカーとして知られる2つの分子が転移に機能的にも重要であり、それらの発現がSMAD4により負に制御されることを明らかにした。さらに2つの分子の発現を正に制御するシグナル経路を見出し、この経路の阻害が転移形成能を低下させることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、大腸がん転移抑制因子HNRNPLLが浸潤・転移を制御する新しい機序、および上皮間葉転換におけるHNRNPLLの発現低下を制御する機構を明らかにすることができた。転移抑制因子を治療標的とすることは困難であるが、下流分子の特定のアイソフォームは新しい治療標的となる可能性がある。また、転移性大腸がんマウスモデルの解析から、大腸がんの幹細胞性と転移形成能の維持に重要な役割を果たす複数の分子とシグナル経路を同定することができた。これらを標的とすることで、予後不良の転移を伴う大腸がん、あるいは再発大腸がんに対する新しい治療戦略の開発につながる可能性が期待される。
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