研究課題/領域番号 |
18H02747
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西山 正章 金沢大学, 医学系, 教授 (50423562)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | クロマチンリモデリング / 自閉症 / モデル動物 |
研究成果の概要 |
クロマチンリモデリング因子CHD8をコードする遺伝子の変異は、自閉スペクトラム症(ASD)と強く関連している。CHD8ハプロ不全はヒトおよびマウスで自閉症の表現型をもたらす。髄鞘形成障害はASDの患者で観察されているが、オリゴデンドロサイト機能障害が自閉症の表現型の原因であるかどうかは不明であった。オリゴデンドロサイトにおけるChd8の欠損は、髄鞘の低形成を引き起こし、活動電位の伝播を遅らせ、社会的相互作用や不安様行動の増加を含む行動異常を引き起こした。これらの結果は、CHD8ハプロ不全によるオリゴデンドロサイトの機能障害がいくつかの神経精神医学的な表現型を生じさせることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
われわれの結果は、オリゴデンドロサイトの発達、髄鞘形成、およびASDの病因におけるCHD8の役割を明らかにした。髄鞘形成障害が行動異常に寄与する可能性があることを考えると、髄鞘形成の促進は、ASDに関連した行動異常の治療のための潜在的な戦略の一つになる。この考えと一致して、最近の研究では、薬剤による髄鞘形成または神経伝導の改善により、神経発達障害のマウスモデルにおける異常な社会的行動が回復することが明らかになっている。全体として、われわれの結果は、オリゴデンドロサイトがASDの病因において重要な役割を果たすことを示しており、特定のASD表現型の治療への新しい方法の開発に役立つ可能性がある。
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