研究課題/領域番号 |
18H02759
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小野寺 康仁 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (90435561)
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研究分担者 |
及川 司 北海道大学, 医学研究院, 講師 (20457055)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 放射線 / 代謝協調 / 細胞間相互作用 / 糖代謝 / 共培養 / 代謝 / 放射線耐性 / 治療耐性 |
研究成果の概要 |
細胞特異的な糖代謝の制御法を用いて糖充足状態のがん細胞と糖欠乏状態のがん細胞とを共培養し、両者の間に「代謝協調」を成立させて、生存性や細胞内代謝および表現型の変化、放射線への応答などを解析した。上記の実験系によって、糖欠乏状態のがん細胞が糖充足細胞からの代謝産物を得て生存性を維持すること、このとき前者の細胞の酸化ストレスや小胞体ストレスが顕著に抑制されることが明らかとなった。媒介する物質およびメカニズムの推定や、代謝協調状態で起こる様々な表現型の変化については現在解析を継続している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍の内部はがん細胞の盛んな増殖と代謝変化とが相まって、しばしば栄養素や酸素の欠乏領域を生じる。そのような領域では薬剤や放射線の効果、および免疫細胞の作用が抑制されるため、治療効率が低下する。また、申請者自身の解析により、栄養素欠乏領域の存在は、周囲のがん細胞も含めた腫瘍全体の治療耐性亢進を誘導することが明らかとなった。栄養欠乏領域のがん細胞は、周囲の細胞の中間代謝産物を利用して生存性を維持している。このような「代謝協調」のメカニズムを明らかにし、それに基づき飢餓領域において細胞死を効率よく誘導する方法を確立できれば、既存の治療法の効率をより高めることができると考えられる。
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