研究課題/領域番号 |
18H02846
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤尾 圭志 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70401114)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 遺伝素因 / エピゲノム修飾 / 滑膜線維芽細胞 / トランスクリプトーム / スーパーエンハンサー / 炎症性サイトカイン / 疾患感受性多型 / 転写因子複合体 / 炎症メディエーター / エピゲノム制御 / ChIPシークエンス / ノックアウトマウス |
研究成果の概要 |
滑膜線維芽細胞(SFs)は、IL-6に代表される炎症メディエーターを高発現することで、関節リウマチ(RA)の滑膜炎の惹起と持続に寄与する。本課題において申請者は、SFsからの炎症メディエーターの遺伝子発現とクロマチン構造変化および疾患感受性多型の関連を、世界に先駆けてカタログ化した。更に、統合的機能ゲノム解析を通じて、複合的な炎症環境下におけるSFsのクロマチン構造変化が、RAの疾患感受性やIL-6の発現亢進と関連することを明らかにした。また、この病的な構造形成に重要な転写因子コンプレックスを同定し、その構成因子であるMTF1が関節炎形成にかかわることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年登場した生物学的製剤や分子標的薬により、RAの治療は大きく発展したが、これら薬剤の効果が十分に得られない患者の存在や、全身的な免疫抑制が原因の重篤な有害事象が、治療を行う上で臨床的課題となっている。本研究では、関節局所に存在し、炎症や骨軟骨破壊を担うSFsに着目することで、統合的機能ゲノム解析によりRAの遺伝素因と関連する新たな創薬標的を同定した。本知見は、既存の薬剤とは全く異なる経路を介した、より全身的な免疫抑制作用の少ない治療開発につながる可能性を内包している。
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