研究課題
基盤研究(B)
膵癌組織の間質に存在する膵星細胞(PSC)は活性化することにより膵癌細胞との癌間質相互作用を介して癌細胞の増殖、転移、浸潤を促す。PSCの活性化メカニズムに関してはPSC内のオートファジーを抑制するとPSCの活性化が抑制され、膵癌細胞の転移、浸潤が抑制されることを以前に報告した。本研究では、膵星細胞の活性化メカニズムに基づく独自のスクリーニングシステムを作成し、化合物スクリーニングを行った。この中で候補化合物を選定し、得られた化合物が膵星細胞の活性化を抑制し、マウスモデルにおいて腫瘍の増殖を阻害することを明らかにした。
本研究で得られた候補化合物は、今後膵癌の間質標的治療の新しい候補化合物となりうる可能性が示唆された。ま本研究で開発したスクリーニングシステムは、膵星細胞の活性化抑制剤の開発のみならず、オートファジー抑制剤の同定にも応用可能と考えられる。
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Int J Cancer
巻: 144 号: 6 ページ: 1401-1413
10.1002/ijc.31775