研究課題
基盤研究(B)
本研究は肺癌を対象として、癌の転移ルートとなるリンパ節(所属リンパ節)も含めた腫瘍環境に起きている免疫反応の理解を通じて、新しいがん免疫療法の開発を行うことを目的とする。今回の研究で発見した、肺癌所属リンパ節において組織常在性に関連するマーカーを発現する新たなT細胞集団は、その作用が肺癌の病態や進行と関連している可能性があることが確認された。また腫瘍から産生され、抗腫瘍免疫反応を抑制する原因となるタンパク質の候補を新たに複数同定した。今後はこれらの候補タンパク質の作用機序を明らかにし、免疫抑制状態を解除可能な方法を明らかとすることで、新たながん免疫療法の開発を目指す。
今回発見した新たなT細胞集団が、肺癌の病態や進行と関連している可能性があり、このT細胞をモニターすることで、治療の効果判定や適切な治療法選択のマーカーとなる可能性がある。また腫瘍から産生される免疫抑制タンパク質を介した免疫抑制状態を解除することが可能となれば、全身的な免疫状態の改善につながり、標準治療となったがん免疫療法の有効性を大きく改善する可能性が高く、がん治療の成績向上に貢献する。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 4件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (31件) (うち国際学会 8件、 招待講演 12件)
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