研究課題/領域番号 |
18H02911
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(臨床研究部) (2020-2021) 名古屋大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
若林 俊彦 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院, 院外研究員 (50220835)
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研究分担者 |
本村 和也 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (30467295)
寺澤 悠理 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 准教授 (30585790)
梅田 聡 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (90317272)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 島回 / 覚醒下手術 / 感情認識 / 内受容感覚 / 脳機能マッピング / 認知神経科学 |
研究成果の概要 |
本研究では、島皮質に係る脳腫瘍患者に対して、表情認識課題を用いて実際に覚醒下手術中に島皮質を直接刺激することで、感情認識に関わる脳機能ネットワーク解析を行った。手術前、覚醒下手術時および手術後において、表情認識課題を用いて、表情が表す感情の種類、強さの識別に対して検討した。覚醒下手術中に、島皮質前部を直接刺激すると「怒り」の認識が明らかに増強された。また、島皮質を摘出後は、「怒り」の認識がはっきりと低下し、逆に「悲しみ」の認識が増加した。これらの知見は、島皮質が身体内部からの情報である内受容感覚に基づく覚醒度の神経基盤として、怒りや悲しみなどの感情認識の変化に関わっていることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顔写真から表情を認識する課題を行いながら、覚醒下手術中に島皮質前部を直接刺激すると、「怒り」の認識が有意に増強された。島皮質を摘出後は、「怒り」の認識が明らかに低下し、逆に「悲しみ」の認識が増加した。島皮質が身体内部からの情報である内受容感覚に基づく覚醒度の神経基盤として、怒りや悲しみなどの感情認識の変化に関わっていることを示唆している。ヒトを検証できる脳神経外科学と、ヒトの心を脳機能でとらえる認知神経科学が分野融合型共同研究を行うことで、島皮質が感情認識と密接に関わることを証明できたことは大変意義深い。
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