研究課題/領域番号 |
18H02946
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
京 哲 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (50272969)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 卵巣粘液性癌 / 粘液性境界悪性腫瘍 / 遺伝子変異 / KRAS / BRAF / 卵巣癌 / 粘液性癌 / 境界悪性腫瘍 / ドライバー遺伝子 / 発癌メカニズム / 発癌分子機構 / driver gene |
研究成果の概要 |
本研究では卵巣粘液性癌の発生機序を明らかにするために、粘液性癌(MC)16例、粘液性境界悪性腫瘍(MBT)10例、粘液性良性腫瘍(MA)14例の手術摘出標本を用いて遺伝子変異解析を行った。その結果、KRAS遺伝子変異がMCの44%に、MBTの20%に、MAの0%に認められた。また、BRAF遺伝子変異がMCの0%、MBTの40%、MAの0%に認められた。以上の結果からBRAF変異はMBTに特徴的な変化で、MAからの進展に関与し得ること、一方、MCへの進展には関与せず、BRAF変異を有するMBTはMCへと進展しないこと、またKRAS変異を有するMBTはMCへと進展する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上皮性卵巣癌の主要な組織型の中で、粘液性癌は最も予後が悪く、有効な治療法が確立されていない。本研究では卵巣粘液性癌の発症に関与する癌遺伝子変異を明らかにした。また粘液性癌の前癌病変である境界悪性腫瘍に特徴的な遺伝子変異も明らかにし、境界悪性腫瘍から悪性へと進展するケース、あるいは境界悪性腫瘍のままに留まるケースが特定の遺伝子変異によって規定されている可能性を明らかにした。これらの成果は、腫瘍の遺伝子解析による予後予測と、腫瘍発症予防や治療薬の開発に応用できる可能性がある。
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