研究課題/領域番号 |
18H02968
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
二ノ宮 裕三 九州大学, 五感応用デバイス研究開発センター, 特任教授 (50076048)
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研究分担者 |
吉田 竜介 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (60380705)
岩田 周介 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60780062)
安松 啓子 九州大学, 五感応用デバイス研究開発センター, 特任准教授 (50380704)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 酸化ストレス / 味覚 / シグナル伝達 / 内分泌 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
レプチン、アンギオテンシンIIは、脳で飲食欲を、末梢で甘味塩味感度を調節し、エネルギー・Na恒常性維持に働くホルモンであるが、高濃度で酸化ストレスを誘導し、調節能低下を導くことも知られる。本研究は、マウス味応答と分子発現の解析を基に、酸化ストレスの味細胞標的分子を検索した。その結果、酸化ストレス剤は甘味上昇・塩味低下を導き、甘味上昇はレプチン標的KATPチャネルの細胞内領域を、塩味変化はアンギオテンシンII標的のENaCsチャネルの細胞外領域を標的とする可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、肥満・高血圧者増加の一因を成す甘味・塩味感受性のレプチン、アンギオテンシンII内分泌調節系の酸化ストレスによる変調について、マウス味神経・行動応答と味細胞の遺伝子・分子発現を基に検索した。その結果、内分泌系が高濃度で誘導する酸化ストレスは、代謝センサー(KATP)発現味細胞を介して甘味上昇を、Naセンサー(ENaC)発現細胞を介して塩味低下を導き、摂取を促進させることを見出した。この酸化ストレスによる甘味塩味感受性・摂取行動変化の発見は、味高嗜好性形成原理の一端を明らかにし、食の健全化への今後の新たな研究展開への起点となり、学際的意義のみならず社会的意義をもたらすものと思われる。
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