研究課題
基盤研究(B)
近年、自己免疫疾患の病態形成には獲得免疫だけでなく、Toll様受容体(TLR)を介した自然免疫が関与することが示唆されている。本研究ではシェーグレン症候群(SS)におけるTLRの発現に注目し、新たなTLR関連分子の同定と機能解析を行った。その結果、TLR8のみがSSの唾液腺で発現が亢進しており、主な発現細胞は単球/マクロファージであった。ヒト単球細胞株にTLR8を過剰発現させ、TLR8アゴニストで刺激実験を行うと、有意にTNF-αの産生が亢進していた。の結果から、TLR8による刺激を介して活性化した単球/マクロファージがTNF-αを産生することで、SSの発症に関与していることが示唆された。
現時点ではSSの根治的治療はいまだなく、対症療法のみである。一部の自己免疫疾患では分子標的治療薬が開発され、良好な治療成績が報告されているが、SSでは有効性が低い。これは、SSの病態には様々なサイトカインが関与していることが原因の一つとして推察される。よって本研究により、TLRといった免疫機構の上流の分子を制御することが可能となれば、SSによる腺外症状やドライマウスの改善に寄与できる。
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