研究課題/領域番号 |
18H03126
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中嶋 理帆 金沢大学, 保健学系, 助教 (60614865)
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研究分担者 |
篠原 治道 金沢大学, 医学系, 客員教授 (20135007)
中田 光俊 金沢大学, 医学系, 教授 (20334774)
木下 雅史 金沢大学, 医学系, 講師 (50525045)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 感情識別能力 / 感情理解 / 基本的感情 / 機能回復 / 再組織化 / 覚醒下手術 / 画像統計解析 / 脳腫瘍 / 神経ネットワーク / 再編成 / 感情識別機能 / 白質神経線維 / ネットワーク |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,右大脳半球の主要な機能である感情識別能力の術後回復に伴う神経機能ネットワーク再編成のメカニズムを明らかにすることである.今回,下記を明らかにした.運動前野から前頭前野後方領域は全ての基本的感情の理解に関与する領域である.一方,感情別に調べると内側前頭前野は喜び,下前頭回眼窩部は悲しみの感情において中心的役割を果たしており,この領域が損傷された場合,喜びの障害は回復するが悲しみの障害は回復しない.また,脳全体に約300箇所存在する神経線維が収束する構造物を見いだした.この解剖学的構造は脳損傷からの機能回復を説明しうる解剖学的構造体と推察される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はヒトが社会生活を営む上で必要不可欠である感情を理解する能力に焦点を当てた.脳損傷に伴い,感情理解が障害されることは多いが,従来はほとんど注目されてこなかった.本研究結果により,感情理解において感情毎に中心的役割を果たす領域が存在し,それらの回復過程は異なることが明らかになった.また,脳損傷からの回復の構造的メカニズムについてはまだ何も分かっていない.本研究を通して,機能回復を説明しうる脳の構造的メカニズムを同定したことは学術的意義が高いと考える.今後は同定した脳の新規構造物と機能回復のメカニズムの関連についてさらに研究を発展させていきたい.
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