研究課題/領域番号 |
18H03144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大熊 燦雨 (李 燦雨) 筑波大学, 体育系, 助教 (80709197)
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研究分担者 |
松尾 牧則 筑波大学, 体育系, 准教授 (40791398)
村井 友樹 東京理科大学, 理学部第一部教養学科, 助教 (30801154)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 武芸図譜通史 / 日中韓の武文化 / 体育史 / 武道史 / 東アジア交流史 / 武芸図譜通志 / 文禄の役 |
研究実績の概要 |
本研究は、東アジアに跨る武文化の固有性と相似性の解明に向け、文禄・慶長の役(萬暦朝鮮之役、壬辰倭乱:1592~1598年)を通して披露された日本・中国・韓国武術が、近世東アジアの武文化に与えた影響を実証的に検討することを目的としている。そのために、2019年度には、以下のような研究活動を行いに、主に日中韓武文化の交流の痕跡を物語る資料を網羅的に検討・収集した。 1.先行研究の検討及び関連資料収集:400年前に起きたアジア最大の戦争であった文禄・慶長の役に関しては、その歴史や波及力の故に多方面で数多くの研究が行われてきた。そのため、前年度に引き続き多岐にわたり先行研究を含めた文禄・慶長の役に関する膨大な2次史料を検討し、本課題と関連する日本側の史資料の収集に努めた。 また、それを基に、文禄・慶長の役にまつわる武に関する1次史料の範囲を絞り、その収集に努めた。 2.史資料の分析:収集した日本側の関連史資料の整理・解読を進めながら、先行研究で言及された既存史料との比較検討を行い、当該戦争に対する全体像の把握に努めながら日韓武文化交流の痕跡を浮き彫りにした。 3.台湾側の情報収集及び史料調査:台湾の台東大学・高雄大学等を訪問し、研究者と意見交換しながら情報収集に努め、また、台湾における武術研究の現在把握と中国武術に関する史料・情報を収集した。 4.情報収集及び成果発表:東北アジア体育・スポーツ史学会、体育史学会、日本体育学会、国際体育・スポーツ史学会、筑波大学体育史研究会などの国内・国際学会に参加し研究協力者との情報交換を行い、また、Northeast Asian Society for History of Physical Education and Sport学会の定例Conferenceにて研究成果の一部を発表し、学会会員との意見交換など更なる情報収集に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画通りに先行研究の検討や基礎史料の収集に当たってきたが、新型コロナウイルスの影響で1~3月までに予定していた中国・韓国・台湾への長期現地調査が行われなくなり、また外出制限などに伴い現地の研究協力者の活動も円滑に行われることが難しかった。 実施できなかった現地調査及び資料発掘を翌年度夏休みに実施することを念頭に準備を進め、研究の進捗に拍車をかけると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、現今の日中韓武道文化を特徴づけた近世の武文化の様相を紐解くことを念頭に下記の課題に取り組み、文禄・慶長の役(1592~1598)を通して披露された日中韓武術が、近世東アジアの武文化に与えた影響を明らかにし、東アジアに跨る武文化の固有性と相似性を解明することである。そのためには、中韓台への現地調査が必需となるが、現下のパンデミックの改善状況をみながら、本年度では昨年度実施できなかった現地調査を事前準備や研究協力者との堅調な連携により効率的に実施し、中韓の膨大な関連資料の収集・整理に引き続きに努めながら、具体的武文化交流の端緒を得るのに全力を注ぐ。また、得られた成果を取りまとめ学会誌に投稿する論文を執筆する。
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