研究課題/領域番号 |
18H03318
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳澤 秀吉 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (20396782)
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研究分担者 |
上田 一貴 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (10403594)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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キーワード | 感情 / 新奇性 / 不確かさ / 情報理論 / ベイズ / P300 / 数理モデル / 慣れ / 自由エネルギー / 事象関連電位 / 覚醒ポテンシャル / 複雑さ / 数理モデリング / 期待効果 |
研究成果の概要 |
新奇性に対する感情次元(覚醒度と感情価)をベイズ知覚モデルと情報利得を用いて定式化した。覚醒度(または驚き)をベイズ事後分布と事前分布とのカルバックライブラー情報量による情報利得としてモデル化した。提案モデルの解析から、覚醒度に対する予測誤差と不確実性の交互作用を明らかにし、主観報告および事象関連電位P300を用いた実験により検証した。また、感情価を報酬系と嫌悪系の和として、情報利得の関数として定式化した。さらに、情報利得を時間発展させたモデルにより、新奇性に対する「慣れ」を定式化し、予測可能性が慣れの速度に与える影響をモデル予測と実験の両側面から明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感情次元を数理的にモデル化し実験的に検証した研究は世界的に類を見ない.したがって,本研究の成果は感情の数理という新たな研究領域の科学的基盤を提出したと言える.本研究で対象とした新奇性に対する感情は,新しさに対する社会的受容や普及のために重要である.本研究で提案したモデルは,新奇性の受容性の条件を不確実性と予測誤差を用いて一般的に明らかにした.さらに,提案モデルの応用から,新奇性に対する慣れや飽きの条件も不確実性と予測誤差を用いて明らかにした.提案モデルの応用可能性は非常に幅広く,たとえば,新しい製品やサービスの受容性と普及の条件を理解し、予測・シミュレーションする際の基礎理論となり得る.
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