研究課題
基盤研究(B)
がんの免疫監視を行う複雑なヒト免疫システムの理解のためのデータ解析技術開発に関して次の成果を得た。全ゲノムシークエンスデータからのHLA遺伝子型の決定は、精度が極めて低い状態であったが、新たなベイズ型統計モデルを構築することで98%の精度を達成した。更にデータベースに登録のない新規のHLA遺伝子型やHLA遺伝子の体細胞変異も正確に同定できる方法へ発展させた。更に、HLAに結合しT細胞に提示されるネオ抗原の同定のため、Neoantimonアプリケーションを開発して公開できた。これらの技術を元に、各患者の癌組織が免疫システムからどのように選択圧を受けてきたかを解析出来る新しい指標IEIを開発した。
開発したデータ解析技術群は、大型計算機環境を必要とするが、研究代表者が所属するヒトゲノム解析センターのスパコンSHIROKANE上に実装されているため、多くの研究者が免疫ゲノム解析を行うことが可能となり、研究分野の活性化に繋がる。開発した技術群は、患者の癌の免疫学的と級長を炙り出すことが出来る。免疫細胞が浸潤した体細胞変異の多い癌は免疫チェックポイントインヒビターなどの免疫療法が有効であることが知られている。一方、そのような免疫療法が有効ではない癌の特徴を開発した方法を駆使しその共通性を見出すことで、難治癌に対する新しい免疫学的な治療法を開発するシーズになることが期待される。
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 8件、 査読あり 15件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (3件)
Translational Lung Cancer Research
巻: 10 号: 3 ページ: 1292-1304
10.21037/tlcr-20-1158
Bioinformatics
巻: online first 号: 9 ページ: 1211-1217
10.1093/bioinformatics/btaa953
PLOS ONE
巻: 15 号: 11 ページ: e0241508-e0241508
10.1371/journal.pone.0241508
Proc. 2nd International Symposium on Mathematical and Computational Oncology
巻: 12508 ページ: 87-101
巻: 36 号: 18 ページ: 4813-4816
10.1093/bioinformatics/btaa616
Nature Communications
巻: 11 号: 1 ページ: 4330-4330
10.1038/s41467-020-17359-2
巻: 11 号: 1 ページ: 4748-4748
10.1038/s41467-020-18151-y
Genome Research
巻: 30 号: 3 ページ: 334-34
10.1101/gr.255026.119
Nature
巻: 578 号: 7793 ページ: 82-93
10.1038/s41586-020-1969-6
EBioMedicine
巻: 53 ページ: 102659-102659
10.1016/j.ebiom.2020.102659
PLoS Genet
巻: 15 号: 7 ページ: e1008227-e1008227
10.1371/journal.pgen.1008227
BMC Bioinformatics
巻: 20(1) 号: 1 ページ: 267-267
10.1186/s12859-019-2853-y
J Comput Biol.
巻: 26(9) 号: 9 ページ: 923-937
10.1089/cmb.2018.0224
Journal of Clinical Investigation
巻: 129 号: 3 ページ: 1278-1294
10.1172/jci97642
120006987781
BMC Genomics
巻: 19(1) 号: 1 ページ: 790-790
10.1186/s12864-018-5169-9