研究課題/領域番号 |
18H03374
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井出 博 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (30223126)
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研究分担者 |
平山 亮一 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 重粒子線治療研究部, 主任研究員(定常) (90435701)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 放射線 / DNA損傷 / 修復機構 |
研究成果の概要 |
生物の遺伝情報を担うDNAには様々なタンパク質が付随している。放射線照射された細胞では,DNAと付随タンパク質が架橋し離れなくなったDNA損傷(DNA-タンパク質架橋:DPC)が生成する。しかし,DPCの生成量や修復機構が分かっていないため, DNA損傷としての位置づけが明確ではない。本研究では,DPCに含まれるタンパク質を明らかにし,その生成機構を考察した。さらに,DNA鎖切断末端にトポイソメラーゼが架橋したDPCの修復に対するチロシン-DNAホスホジエステラーゼ1および2の関わりと両酵素の修復への寄与の違いを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNA-タンパク質架橋(DPC)は,放射線,紫外線,ホルムアルデヒドなどの変異原物質で誘発される主要なDNA損傷の一つである。本研究により,DPCの生成機構と修復機構の一端が明らかになった。DNA損傷は,発がんや老化の原因となることが知られていることから,DPC形成に起因する発がんおよび老化機構の解明につながると予想される。また,カンプトテシンやエトポシドなどの抗がん剤は,DPCを形成することによりがん細胞を死滅させる。DPC修復に関わる酵素を標的とした阻害剤を分子設計することにより,効果の高いがん治療が可能となるとなる。
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