研究課題/領域番号 |
18H03376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2021-2022) 産業医科大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
盛武 敬 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線規制科学研究部, 部長 (50450432)
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研究分担者 |
掛田 伸吾 弘前大学, 医学研究科, 教授 (30352313)
吉永 信治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50270616)
佐々木 洋 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60260840)
松丸 祐司 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70323300)
永田 竜朗 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80389460)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 放射線白内障 / インターベンショナル・ラジオロジー / 脳血管内治療 / 診断参考レベル / 後嚢下白内障 / Vacuole / 水晶体遮蔽装置 / 徹照カメラ / 頭部血管内治療 / インターベンショナルラジオロジー / 医療被ばく / 職業被ばく / 水晶体微少混濁 / 水晶体微小混濁 |
研究成果の概要 |
放射線医療が患者に与えるメリットは大きいが、被ばくのリスクを忘れてはならない。確かな放射線防護を実施する上で、被ばく状況を正しく評価し、将来の放射線影響をエビデンスに基づき、精度良く見積もることが求められる。本研究では、脳血管内治療患者の被ばく線量と白内障を調査したところ、1回の施術で800mGyを超す症例を認めたものの、追跡期間内に放射線白内障を確認することはできなかった。しかし、大きな医療従事者集団で水晶体を調査すると、一般人と比べて高い白内障初期病変有病率を認めた。今後の患者の被ばく防護には、診断参考レベルを活用して防護の最適化を図り、必要に応じて眼球遮蔽する技術の導入が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
患者と放射線業務従事者の双方の放射線白内障が問題になるのは、インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)であるとされ、その対応が急がれていた。本研究により頭部/頸部領域IVRの診断参考レベルを策定することができ、世界に遅れを取っていたが我が国の患者の医療被ばく研究を、世界レベルにまで引き上げることに貢献できた。また、患者と従事者の水晶体を直接観察する独創的な挑戦を通して、放射線白内障の実態解明につながる調査技術の開発を進めることができた。このことは、これまでの放射線白内障の仮説に基づく放射線防護行政が、日本人の確かなエビデンスに基づく放射線防護行政に生まれ変わる為の鍵となる可能性を示している。
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