研究課題/領域番号 |
18H03407
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 太士 北海道大学, 農学研究院, 教授 (90172436)
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研究分担者 |
萱場 祐一 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 研究グループ長 (00355827)
山浦 悠一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20580947)
根岸 淳二郎 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (90423029)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 気候変動 / 樹林化 / 分断化 / 流木 / 河床低下 / 河道の樹林化 / 洪水撹乱 / 河畔域 / 鳥類 / 連結性 / 資源利用 / レジームシフト / 河川生態系 / 水辺生態系 |
研究成果の概要 |
過去50~100年の国土資源利用変化の影響を、水と土砂と森林のレジーム変化の観点から検討した結果、①樹林化の要因(樹林地の増加)は、攪乱域(水域+裸地)の減少、草地の減少、人工地の減少、複合的な地被の減少、の4つのパターンに区分できた。また、水生昆虫羽化成虫による河畔域の森林植生利用を水平垂直方向で可視化することができ、多くの羽化成虫が横断方向では100m程度、垂直方向では5-10メートル程度まで広く利用していた。さらに、土地利用の変化が鳥類群集に与えた影響を石狩平野で推定した結果、過去160年の間に裸地性鳥類以外の湿地性、草地性、森林性鳥類が大きく個体数を減らしていたと推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の流域生態系を構成する水(流況)、土砂(流砂)、森林の関係は、戦後の資源のアンダーユーズとダム建設等により、森林の成長と拡大、流況の安定、流砂の減少、氾濫原の樹林化、河床低下が全国規模で起こっている。本研究によって、そのメカニズムの一部が解明できたことは意義深い。 また、こうしたレジームシフトがもたらす生態系への影響について、水生昆虫、魚類、鳥類の種数、個体数、分布域の変化から明らかにした。これらの成果は、将来の資源利用や土地利用の秩序化に役立つものであり、気候変動下におけるシナリオ分析によって、生態系の変化を予測するための基礎情報を提供することができる。
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