研究課題/領域番号 |
18H03413
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
内田 雅己 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 准教授 (70370096)
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研究分担者 |
大園 享司 同志社大学, 理工学部, 教授 (90335307)
森 章 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (90505455)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 極地 / 極域 |
研究成果の概要 |
カナダ東側森林限界付近の地点(KW、北緯55度)から、ツンドラが優先する地点(PI、北緯72度)、および両地点の中程に位置する地点(SAL、北緯62度)の土壌細菌群集の多様性と機能について調査した。SALの土壌サンプルで最も高い微生物の多様性が確認された。細菌の群集構造は、SALとKWの2つのクラスターを形成したが、PIは明確な分離パターンを示さなかった。機能遺伝子については3地点で異なっていた。本研究結果は、それぞれの緯度に生育している細菌群集と機能遺伝子に地点間差が認められ、緯度勾配との関係性は示されなかったことから、環境変動への多様性と機能的応答は場所毎に異なる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
北極域ツンドラ生態系における土壌微生物の多様性や生態系における機能は未解明の部分が多く、学術的解明が急がれている。本研究は緯度の違いを利用して温度環境の異なるカナダ北極域で土壌微生物の多様性と機能について遺伝子の側面から明らかにした。 土壌細菌群集の多様性と機能については、温度環境との間に明瞭な関係は認められなかったことから、温暖化に対する土壌細菌群集の応答はそれぞれの場所により異なることが示唆され、生態系の保全方法に有益な情報を提供した。また、本研究実施のために解析した細菌群集のデータは、今後の温暖化などの環境変化によって細菌群集がどのように変化するのかを知るための貴重な基礎データとなった。
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