研究課題/領域番号 |
18H03440
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20195580)
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研究分担者 |
佐原 哲也 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (70254125)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 内戦 / シリア / レバノン / ユーゴスラビア / 比較 / イスラーム / 宗派紛争 / 民族紛争 / 民兵 / 介入 / 旧ユーゴスラビア |
研究成果の概要 |
シリア内戦の性格の考察に当たり、同様にオスマン帝国支配を経験し、複合的人口をもつレバノンと旧ユーゴスラビアでの内戦と比較した。共通・連関する問題として、戦下の国土のcantonizationと新たな経済システムの出現、内戦主体のコネクティビティと外部勢力の介入による代理戦争化、武器や民兵の相互移転、国内外への強制移住と帰還の困難さが(シリアに関しては将来的な)戦後和解を困難にしていること、などが挙げられる。内戦では非正規軍組織が軍事行動の中心となるが、3内戦に留まらず、イラク戦争やウクライナ戦争でも非正規軍が大きな位置を占めており、より広範な暴力拡散による「世界内戦化」の危険性も浮上している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シリア内戦はその急速な展開ゆえに短期的スパンで説明されることが多く、その長期的・歴史的な背景や他の内戦と関連付けて考察されることが少なかった。本研究はレバノンと旧ユーゴスラビアにおける過去の内戦とシリアのそれを比較することで、複合社会における暴力発現のメカニズムを一般的な形で明らかにするとともに、非正規軍(民兵)の歴史的存在形態と現在の戦争における比重増大の問題点を指摘することに貢献できた。
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