研究課題/領域番号 |
18H03592
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
村木 二郎 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50321542)
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研究分担者 |
鈴木 康之 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (10733272)
関 周一 宮崎大学, 教育学部, 教授 (30725940)
池田 栄史 國學院大學, 研究開発推進機構, 教授 (40150627)
松田 睦彦 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40554415)
齋藤 努 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (50205663)
中島 圭一 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (50251476)
荒木 和憲 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50516276)
渡辺 美季 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60548642)
田中 大喜 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (70740637)
黒嶋 敏 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (90323659)
小出 麻友美 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (30828794)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
43,550千円 (直接経費: 33,500千円、間接経費: 10,050千円)
2021年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2020年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2019年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2018年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 琉球 / 集落 / 陶磁器 / 八重山 / 宮古 / 奄美 / 先島 / 中世 / 細胞状集落 / 技術 / 流通 |
研究成果の概要 |
先島や奄美の集落を考古学的に調査することで、従来の解釈に修正をせまる。そのため、遺物面では集落遺跡から出土した中国産陶磁器を悉皆的に分類・カウントすることで基礎資料の充実を図った。遺跡面では先島に残る石積みをもった集落遺跡を丹念に踏査し、測量調査を実施して資料を蓄積した。 これらの調査から、13世紀後半から14世紀前半に先島の集落が成立し、中国福建省から直接陶磁器を入手する沖縄島とは異なる文化圏であったことがわかった。また宮古島では14世紀後半から15世紀初め、奄美では15世紀前半から中葉、八重山では15世紀後半から16世紀前半に集落遺跡が消滅し、この時期に琉球の侵攻を受けたと想定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文献資料が少ないため、先島や奄美の歴史は近世に首里王府が編纂した史料によって語られてきた。それは征服した側の勝者の論理による歴史である。本研究では資料的限界を克服すべく、先島や奄美に残された集落遺跡とその出土遺物から考古学的資料を蓄積して従来の解釈に修正を迫った。そこから見えてきた琉球の帝国的側面は、古琉球史のみならず東アジア海域史に対する問題提起ともなろう。 また、独立した文化圏であった先島が琉球の版図になったことの意味は、現在の沖縄県域の多様性を改めて考える素材となる。琉球の論理だけでなく、先島の論理にも目を向けることで、他者理解へのきっかけとなれば歴史学の社会的意義はより深まる。
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