研究課題/領域番号 |
18H03596
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 (2019-2022) 独立行政法人国立科学博物館 (2018) |
研究代表者 |
海部 陽介 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (20280521)
|
研究分担者 |
佐藤 宏之 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特任研究員 (50292743)
藤田 祐樹 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究主幹 (50804126)
佐野 勝宏 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (60587781)
長崎 潤一 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70198307)
山田 昌久 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員教授 (70210482)
岩瀬 彬 東京都立大学, 人文科学研究科, 助教 (70589829)
池谷 信之 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 特任教授 (80596106)
森先 一貴 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (90549700)
芝 康次郎 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 研究員 (10550072)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2021年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2020年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2018年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
|
キーワード | ホモ・サピエンス / 東アジア / 旧石器時代 / 縄文時代 / 海洋進出 / 海洋拡散 / 日本列島 |
研究成果の概要 |
日本列島周辺海域は、初期ホモ・サピエンスによる、世界最古級の挑戦的な海洋進出がくり広げられた舞台であるが、その詳細は不明であった。本研究では4つの海域(朝鮮・対馬海峡、琉球列島、伊豆諸島、津軽海峡)に注目し、遺跡に残されている海洋進出の証拠を洗い出しながら、後期旧石器時代(場所によっては縄文時代まで)における渡海の実態をはじめて整理した。その結果、後期旧石器時代の渡海行動は縄文時代ほど頻繁ではないが、これまで考えられていた以上に活発な海洋活動があった実態が浮かび上がってきた。海洋学的データなどの分析からこれらが漂流の結果であった可能性は低く、当時既に丸木舟が存在していた可能性も示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
後期旧石器時代に始まったホモ・サピエンスの海洋進出は、人類が生息域を全球規模に広げるに至った原動力の1つであった。しかし、これまでインドネシア東部海域で最古の事例が知られていることを除けば、世界各地の実態、当時の渡海行動の活発さや難易度、使われた舟、発展史など、その内容についてはほとんどわかっていなかった。本研究には、日本列島周辺海域においてその証拠をはじめて網羅的に整理し、成果を多数の英語論文で公表した学術的意義がある。さらに、海を舞台にした技術開発と挑戦の歴史が数万年前にさかのぼるという新たな歴史観を示した点は、人の成り立ちについて見直す側面を持ち、大きな社会的意義がある。
|