研究課題/領域番号 |
18H03671
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
國府 寛司 京都大学, 理学研究科, 教授 (50202057)
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研究分担者 |
角 大輝 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40313324)
荒井 迅 中部大学, 創発学術院, 教授 (80362432)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
43,810千円 (直接経費: 33,700千円、間接経費: 10,110千円)
2022年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2021年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2018年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 力学系 / 分岐 / 大域的構造 / ランダム / 時系列 |
研究実績の概要 |
研究計画に従い,2020年度から2022年度(2020年度の繰越分と事故繰越分)に行った研究は以下のとおりである: 課題(LDF=Large Degrees of Freedom systems)では、國府は海外共同研究者 K. Mischaikow らとswitching system と呼ばれる区分的線型の結合ODE系のダイナミクスの研究について論文を刊行した。分担者の荒井は、高次元力学系の構造を位相力学系と複素力学系の双方の視点から解析する研究を進めた。また応用研究として霊長類の社会的行動に関する研究に参画し、社会ネットワーク解析について貢献した。 課題(RSV=Random and Set-Valued dynamical systems)では分担者の角は、ランダム複素力学系と非自励系反復関数系を研究した。ランダム複素力学系では、複素2次元の良い性質を持つ多項式写像や多項式自己同型のランダム力学系を研究した。また、特定研究員の渡邉と共に、独立同分布とは限らない、マルコフ的ランダム力学系の基礎理論を構築し、その安定性などについて考察し、論文として刊行した。 課題(HPS=Hybrid and Piecewise Smooth systems)では、國府は岡本耕太・青井伸也らと共同で歩行・走行遷移に関係するハイブリッド力学系の分岐のフラクタル構造についての解析を行って、それを論文として刊行した。 課題(DTD=Dynamical Time-series and Data)では、國府は大学院生の原誠人と共同で、リザバー計算によるカオス的力学系の学習機構について数値的および数学的研究を行い、リザバー計算が学習対象の力学系の学習データに含まれない相空間構造や分岐の情報までも復元することを数値的に見出し、その数学的機構について論じた論文を刊行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年初に始まったコロナ禍で、2020年度に予定していた研究打合せと成果発表のための海外渡航や外国人共同研究者の招へいができなくなり、研究費の繰越が不可避となった。また、それ以後2年以上にわたり直近まで続くコロナ感染拡大の影響で、特に2020年度は研究計画の大幅な練り直しを余儀なくされ、その影響は今に及んでいる。 そのような困難下でも、海外研究者との研究連絡や国際研究集会での成果発表はオンラインでの実施が普及し、また研究の遅れを取り戻すために特定研究員や技術補佐員の雇用を行なっている。その結果、当初の研究計画は2年の遅れを経て概ね実施できたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症の5類移行を受けて、研究者の招へいや海外渡航も含めた研究活動の平常化ができると期待されるので、それを踏まえて、それぞれの課題について、研究分担者とも緊密に協力しつつ、研究計画に沿って積極的に研究を進める。
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