研究課題/領域番号 |
18H03688
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
波多野 雄治 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (80218487)
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研究分担者 |
大宅 諒 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (10804750)
外山 健 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50510129)
大野 哲靖 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60203890)
矢嶋 美幸 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (70749085)
大矢 恭久 静岡大学, 理学部, 准教授 (80334291)
信太 祐二 北海道大学, 工学研究院, 助教 (80446450)
Lee HeunTae 大阪大学, 工学研究科, 講師 (90643297)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2018年度: 27,690千円 (直接経費: 21,300千円、間接経費: 6,390千円)
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キーワード | 核融合学 / プラズマ壁相互作用 / 核融合材料 / トリチウム / 照射欠陥 |
研究成果の概要 |
核融合炉では燃料として水素の同位体である重水素とトリチウムが、炉心内壁材には高融点のタングステン(W)が使用される。原子サイズが小さい水素同位体は、容易にW結晶格子中に進入する。Wが核融合反応で発生する高エネルギー中性子の照射を受けると、原子のはじき出しが起こり、結晶中に極めて微細な空隙(空孔及び空孔集合体)が形成される。水素同位体はこれらの空隙と強く結合するため、W中に多量のトリチウムが蓄積することが安全上の懸念となっていた。本研究ではWにRe、Cr、Ta、Moを加えた合金の照射耐性を系統的に調べ、ReとCrが空隙の消滅を著しく促進することを見出すとともに、そのメカニズムを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合炉は、二酸化炭素を排出しない大規模エネルギー源として早期実用化が期待されている。一方で、燃料であるトリチウムは天然にはほとんど存在しないことから、核融合反応で生じる中性子をリチウムと反応させて製造しなければならず、また放射性同位元素であるため、厳重に管理・貯蔵する必要がある。炉心内壁に多量のトリチウムが吸蔵されると、トリチウムの利用効率が低下するのに加え、万一事故で炉心が損壊した場合の環境中への放出リスクが高まる。本研究の成果は、炉心内壁材料であるタングステン中のトリチウム蓄積を著しく低減することにつながり、核融合炉の安全性と燃料利用効率の向上に貢献する。
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