研究課題/領域番号 |
18H03861
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
水田 博 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (90372458)
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研究分担者 |
武田 淳 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (60202165)
森田 行則 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (60358190)
小川 真一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 招聘研究員 (00590085)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2021年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2020年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2019年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2018年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | グラフェン / フォノン / NEMS / 集束イオンビーム / 熱整流素子 / フォノンエンジニアリング / ナノイオンビーム / 熱整流作用 / イオンビーム / 熱整流 |
研究成果の概要 |
宙吊りグラフェンチャネル上に、ビーム径 < 1 nmの集束ヘリウムイオンビームミリングを用いて、直径3~6 nm、間隔 < 25 nmのグラフェンフォノニック結晶(GPnC)を形成する技術を開発した。これを用いて、長さ500 nm、幅1200 nmのチャネルの半面だけにGPnCを形成した非対称フォノニック素子を作製した。ナノスケール熱輸送特性の計測手法としてDifferential Thermal Leakage法を構築し、非対称素子の熱電度特性を評価した結果、GPnC側に熱源を置いた場合に熱伝導率が高くなる熱整流現象を観測した。熱整流率は環境温度250 Kで 60%超であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子層材料グラフェンのNEMS技術と集束ヘリウムイオンビーム超微細加工技術を初めて融合させ、宙づりグラフェン上にシングルナノメータスケールのフォノニック結晶構造を形成し、熱フォノン輸送を制御して熱整流素子の原理検証に成功した独創性の高い研究成果である。現在のナノ集積回路やパワーデバイスで深刻な問題となっている局所発熱に対する新たなサーマルマネジメント技術を拓くだけでなく、従来の熱電変換技術のようにレアメタルや毒性の強い重金属を含む材料を使用せず、安全で環境に優しい炭素材料で低価格のシステムを実現できるため、新学術領域開拓・新産業展開両面で波及効果が大きい。
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