研究課題/領域番号 |
18H03899
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
夛田 博一 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (40216974)
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研究分担者 |
山田 亮 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (20343741)
大戸 達彦 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (90717761)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2019年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2018年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
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キーワード | ナノ接合 / 単一分子接合 / 熱電変換 / 熱伝導度 / ゼーベック係数 / ブレークジャンクション / 熱電特性 / 単分子接合 / 電気伝導度 / ゼーベック 係数 / 無次元性能指数 / 単一分子 |
研究成果の概要 |
構造の規定された金属接合および単一分子接合の電気伝導度、ゼーベック係数、熱伝導度を精度良く計測する手法を確立し、ナノ領域における熱の輸送機構に関する知見を得た。熱の散逸を防ぐため、微細加工技術を駆使して、宙吊り構造の測定素子を作製した。電極は、エレクトロマイグレーション法で作製し、電極間隔を制御するため、熱膨張によって駆動するアクチェーターも作り込んだ。金属細線のゼーベック係数は、理論式とよい一致を示し、直径 10 nm の細線で量子化現象を確認した。熱伝導度の温度依存性も理論計算とよい一致を示した。熱伝導度の真空ギャップ間隔依存性の計測にも成功し、近接場効果が現れることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー問題の解決のひとつとして、廃熱を電気エネルギーに変換する熱電変換技術に期待が寄せられている。実用化に向けてはバルク材料を用いた開発研究が活発化しているが、ナノレベルの熱の輸送機構の解明は学術的にも重要である。ナノ技術の進展により、単一分子やナノ物質の物性計測が可能となっているが、熱の輸送機構の計測は散逸を防ぐ必要があるため、精度のよい計測が難しい。今回開発した宙吊り構造の素子は、アクチェーターによって電極が動き、細線の太さや真空ギャップ間隔を制御しながら、電気伝導度と熱伝導度を同時計測することを可能とし、ナノ材料の熱輸送に関する理解が深まると思われる。
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