研究課題/領域番号 |
18H03901
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
寺嵜 亨 九州大学, 理学研究院, 教授 (60222147)
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研究分担者 |
安池 智一 放送大学, 教養学部, 教授 (10419856)
堀尾 琢哉 九州大学, 理学研究院, 准教授 (40443022)
荒川 雅 九州大学, 理学研究院, 助教 (10610264)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2020年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2018年度: 27,820千円 (直接経費: 21,400千円、間接経費: 6,420千円)
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キーワード | 金属クラスター / 電子構造 / 電子励起 / 電子局在/非局在 / s-d電子相互作用 / 光吸収分光 / 光電子イメージング / 超原子軌道 / 表面プラズモン共鳴 |
研究成果の概要 |
電子の局在/非局在現象に焦点を当て、微小な金属粒子中の電子の挙動を解明する研究を推進した。第一に、銀クラスター中のs電子に着目して2量体から90量体までの光吸収スペクトルを測定し、電子励起の集団性を評価して、分子的な挙動からナノ粒子的な様相へと繋がる光学応答の変化を捉えた。第二に、遷移金属原子を添加した銀クラスターを対象に、化学反応と光電子イメージングによる電子構造研究に取り組み、添加原子が内包されるとd電子が非局在化し、電子則に従って安定化学種が形成されることを見出した。このように、原子1個を操るクラスター科学の方法論で、次世代のナノ物質科学の開拓につながる成果をあげた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、現状のナノテクノロジーが扱うナノ粒子よりもさらに小さな未開拓サイズ領域の微小金属粒子を研究対象とし、その電子論を展開した点に大きな学術的意義がある。研究成果を発表した論文のうち2報が物理化学分野で国際的に権威ある学術誌のHot Articleに選出されるなど、国内外で高く評価されている。これら金属クラスターは、量子材料をはじめとする次世代材料の中核に位置づけられ、今後、新規機能性材料としてナノフォトニクス、ナノエレクトロニクスなどの変革が期待される点で、社会的意義も大きい。
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