研究課題/領域番号 |
18H03909
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山口 茂弘 名古屋大学, 物質科学国際研究センター(WPI), 教授 (60260618)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2018年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
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キーワード | ホウ素 / π電子系 / 平面固定化 / 蛍光 / ラジカル / 半導体 / 精密超分子重合 / 耐光性 / 近赤外発光 / 光反応 / 自己組織化 |
研究実績の概要 |
本研究では,多様な元素の中でもホウ素に着目し,ホウ素の電子欠損性の活用により,秀逸な光電子機能性分子の創製に取り組んだ.特に着目しているのが,近赤外蛍光,両極性半導体特性,フォトクロミック特性などの光電子機能であり,中でも本研究期間の間では,近赤外蛍光をもつ分子系の創出に取り組んだ. 近赤外蛍光分子が興味深く重要である理由は,近赤外光の高い生体透過性から,深部まで可視化できる蛍光イメージングや近赤外発光デバイスなど,多彩な応用が期待できる点にある.この観点で,蛍光分子の耐光性は,応用を考える上で重要な要素である.しかし,ホウ素化合物の分子構造と耐光性との相関に関する知見はほとんど蓄積されていない.そこで,トリアリールボラン部位に電子供与性アミン部位を導入した分子系を合成し,その環境応答性をもつ蛍光特性の解明はもちろん,耐光性に及ぼす構造的要因の解明に取り組んだ.一連の誘導体についての構造―物性相関の検討により,励起状態での分極度合い,およびホウ素周りの立体保護が重要であり,この点を制御することにより,耐光性に優れた発光性ホウ素分子の創出に成功した. また,より長波長に吸収,蛍光をもつπ電子系の創出にも取り組んだ.フルオレセイン骨格にホウ素を導入し,かつ骨格全体を平面固定化することにより,安定性と近赤外特性を併せもつ分子系の創出に成功した.この分子は実際に840 nmを超える波長の蛍光を示した.また,ホウ素周りの平面固定化により安定化を達成している分,ルイス酸性を保持しているのが特徴であり,ルイス塩基との錯形成により,大幅な物性変化を誘起できることも示した. この他にも,平面ホウ素部位で安定化した発光性πラジカルの創製と物性解明,および平面ホウ素π電子系の精密超分子重合の実現に向けた自己集合誘起部位の創製にも取り組み,各々の特性をもつ分子系の合成と理解を進めた.
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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