研究課題/領域番号 |
18H03946
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀 雅敏 東北大学, 農学研究科, 教授 (70372307)
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研究分担者 |
麻生 久 東北大学, 農学研究科, 教授 (50241625)
原田 昌彦 東北大学, 農学研究科, 教授 (70218642)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
43,940千円 (直接経費: 33,800千円、間接経費: 10,140千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2019年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2018年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 青色光 / 殺虫 / 昆虫細胞 / 傷害 / 細胞増殖 / 細胞周期 / 活性酸素 / 細胞死 / 培養細胞 |
研究成果の概要 |
先行研究で、青色光(400-500 nm)の殺虫効果を発見したが、メカニズムの詳細は多くが未解明であった。そこで本研究では、細胞レベルでメカニズムを解析した。ショウジョウバエ胚由来S2細胞に様々な波長の光を照射したところ、375 nmのUVAと405-470 nmの青色光は細胞増殖を抑制することが明らかになった。また、青色光でも短波長と長波長側では作用機構が異なることを発見した。作用の違いはエネルギーの違いによるものではなく、短波長側はアポトーシスにより速やかに細胞死を生じさせるのに対して、長波長側ではアポトーシスは起きず、G2/M期で異常細胞が生じ、細胞周期が停止することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
青色光の殺虫効果はノンケミカルでクリーンな害虫駆除技術として、様々な分野での利用が期待されている。一方、殺虫メカニズムは未知な部分が多く、安定的な殺虫技術としての確立・普及には、その解明が喫緊の課題である。本研究では青色光の殺虫効果を細胞レベルで調査し、青色光は細胞に損傷、また、細胞増殖過程に障害を与えることで昆虫を致死させることを示した。さらに、青色光領域でも、短波長側と長波長側では異なる作用機構で細胞に障害を与えることを明らかにした。これらの成果は青色光殺虫技術の発展という社会的意義をもつだけでなく、光の生物への毒性に関して新たな知見を与えるものとして、学術的にも重要な意義をもっている。
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