研究課題/領域番号 |
18H04006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三浦 徹 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (00332594)
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研究分担者 |
越川 滋行 北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (30714498)
林 良信 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 講師 (70626803)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2018年度: 21,580千円 (直接経費: 16,600千円、間接経費: 4,980千円)
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キーワード | ストロナイゼーション / 無性生殖 / 生活史 / 頭部形成 / 性決定 / 環形動物 / シリス / 放精放卵 / 神経系 / 表現型可塑性 / 繁殖様式 / ボディプラン / パターン形成遺伝子 / 放精抱卵 |
研究成果の概要 |
環形動物のシリス科に属する仲間では、個体の尾部に生殖腺が発達し、その前端に頭部ができ本体から分離して遊泳して繁殖を行う「ストロナイゼーション」という特殊な繁殖様式を示す。身体の途中で新たな頭部ができるなど、通常の動物種ではあり得ない発生様式を示すことが知られるが、その発生機構については全く研究されていなかった。本研究課題では、日本近海に生息するミドリシリスを対象として、採集および飼育系を確立した上で、ストロナイゼーションの過程を詳細に観察し、様々な手法で詳細な観察を行うとともに、遺伝子発現解析により、異所的な頭部形成を促す発生制御機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多細胞動物の発生学は研究の歴史が深いが、その大部分はモデル実験動物における胚発生の研究に終始しており、野外に生息する非モデル生物の、特に後胚発生の様式については、ほとんど解明されていないと言っても過言ではない。そのような生物の中には、現在の発生学の常識からは逸脱したものも多数存在しており、その中のひとつが、シリスの仲間のストロナイゼーションという繁殖様式だろう。後胚発生の過程で、身体の途中にもうひとつの頭部が形成されるという特異な発生過程の根底には、これまでに知られる発生過程とは異なる何かが存在するはずである。本研究課題の遂行によって、その一端が明らかとなり、生物学に新たな地平をもたらした。
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