研究課題
基盤研究(A)
神経細胞内の遺伝子変異により引き起こされる数多くの遺伝性神経疾患に対して、現在では有効な治療法は存在していない。本研究では生体内の大部分を占める非分裂神経細胞におけるゲノム編集技術の原理の一端を解明した。本技術を基に、様々な疾患変異を任意の配列に置換できる、より自由度の高い新規のゲノム編集技術「SATI法」法の開発に成功し、実際に遺伝性疾患であるプロジェリア症候群モデルマウスが示す早老症状の回復効果が得られた。
本研究成果により、神経細胞におけるゲノム編集技術の分子機構の一端が明らかになり、様々なタイプの遺伝子変異を脳だけでなく様々な臓器で修復できるSATI法の開発に成功した。今後本技術がさらに改良されることで、早老症のみならず他の神経や筋肉や網膜など様々な組織や全身に異常を持つ難治性遺伝病に対し、その原因となる異常遺伝子を病変部位で直接修復する医療への応用が期待される。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件、 招待講演 11件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
Cell Research
巻: 29 号: 10 ページ: 804-819
10.1038/s41422-019-0213-0
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2019/20190826_2