研究課題
基盤研究(A)
人工小臓器の芽構造であるオルガノイドを培養環境にて再現よく高効率に発生・誘導する技術と学理を開拓することを目的とし、オルガノイドの培養足場材料の粘弾性特性および形状誘導に係る曲面特性の各パラメーター効果を系統的に調べた。従来のオルガノイド作製で汎用されるマトリゲルのレオロジー特性を、追加架橋および機械的切断操作により調節しオルガノイド形成の最適動的粘弾性値を見出した。シンプルな合成高分子PEGにポリペプチドを修飾した物理架橋マトリックスを作製し、ラミニンを導入した系においてそれら粘弾性特性を設定することでマトリゲルの系よりも安定した肝オルガノイドの誘導に成功した。
オルガノイド形成のための足場材料の力学物性と形状特性の影響に関する基礎研究は関連の分野で近年注目が集まっている。また実用的な観点でも、生物由来材料であるマトリゲルを合成高分子マトリックスに置き換えてオルガノイドを高効率かつ安定して誘導可能な足場材料の開発は強く望まれている状況にある。本研究ではオルガノイドの再現性の高い高効率誘導を可能とするマトリックスの粘弾性特性を特定し、合成高分子マトリックスにおいてその物性を導入することでマトリゲルの代替材料の学理と実際の材料構築に成功し、学術的および社会的意義の両面において本質的な成果を得ている。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 図書 (1件)
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