研究課題/領域番号 |
18H05948
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土屋 朋生 東北大学, スピントロニクス学術連携研究教育センター, 学術研究員 (00827272)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ホイスラー合金 / TMR効果 / フェリ磁性 / スピントロニクス / トンネル磁気抵抗効果 |
研究成果の概要 |
本研究では低磁化材料で高TMR効果発現を目指し、組成比を変更することで結晶構造や高スピン分極率を維持しつつ磁化の値を変化可能なハーフメタルフェリ磁性ホイスラー合金のMn-Co-V-Al薄膜を作製し、そのTMR効果を測定した。作製したMn-Co-V-Al薄膜は組成によって磁化の値が変化し、磁化が補償した試料の作製に成功した。さらにX線回折法の結果において、規則化を示す超格子回折線が明瞭に観察された。Mn2VAlやMn2CoAlではそれぞれのスピン分極率に基づく符号のTMR効果が観測された。磁化補償組成では上部電極のCoFeの磁化過程にのみ依存していると考えられる抵抗変化が観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はトータルの磁化がゼロとなるフェリ磁性体を磁気トンネル接合素子の電極に応用した研究である。本研究で注目したMn-Co-V-Al合金は磁化がゼロとなる補償温度が室温付近であり、薄膜でも作製可能であることが本研究で実証されたことで、近年盛んに研究が行われている反強磁性スピントロニクス分野の候補材料としての応用展開が期待できる。また、現状ではまだ抵抗変化量が小さいものの、抵抗変化量が大きくなれば、不揮発性メモリのMRAMの高速動作や高集積度などの効果が期待できる。
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