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アジアのデルタ地域での海面上昇に適応した節水型水稲灌漑技術の普及方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18H06024
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
審査区分 0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

山口 哲由  京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特定助教 (50447934)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード節水型稲作灌漑技術 / AWD / メコンデルタ / ベトナム / GIS / 稲作 / 技術普及
研究実績の概要

世界のコメ生産を担うアジアのデルタ地帯では,気候変動などの理由により水供給が不安定化しており,節水的な稲作灌漑技術の開発と普及が喫緊の課題となっている。国際イネ研究所は,イネの活着期と開花期を除いて間断灌漑を実施することで用水量を低減させる灌漑技術Alternate Wetting and Drying(AWD)を開発し,その普及をアジア各国で進めてきたが,まだ十分な成果をみせていない。そのなかでベトナム・メコンデルタ北部に位置するアンジャン省は,AWD普及の数少ない成功事例とされる。本研究では,アンジャン省を対象地として,AWD普及を促進/制限する要因に関してGISを用いて分析をおこなった。
アンジャン省内に位置する125の行政村(Xa)に関する統計資料(2010年・2012年・2014年・2015年)から得たAWDの普及率を目的変数とし,詳細な地図や衛星画像などから得られた行政村ごとの水路密度や道路密度,酸性土壌の分布状況,土地の高低,堤防の整備状況などを説明変数として,AWDの普及に影響を及ぼする要素に関して偏順位相関により分析した。
普及初期の2010年は,省都の周辺に位置する行政村でAWD普及率が高くなる傾向が見られた。アンジャン省におけるAWD普及はまず省都周辺から始まったとされており,そういった歴史が普及率に影響を及ぼしたと考えられた。普及が進んだ2015年には水田標高と水路密度がAWDの普及率に影響する傾向が見られた。すなわち,低い場所の水田では水はけが悪く,逆に高い場所の水田では給水が不安定になるため,AWDの実施に支障をきたす可能性が示唆された。同様に水路密度も水供給と密接に関係にあるため,AWDの制限要因になっていると考えられた。
AWDの普及には安定的な灌漑環境が必要であり,まずはAWDに適した地域を抽出して普及を進めることが重要であると考えられた。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Assessment of the relationship between adoption of a knowledge-intensive water-saving technique and irrigation conditions in the Mekong Delta of Vietnam2019

    • 著者名/発表者名
      Takayoshi Yamaguchi, Luu Minh Tuan, Kazunori Minamikawa, Shigeki Yokoyama,
    • 雑誌名

      Agricultural Water Management

      巻: 212 ページ: 162-171

    • DOI

      10.1016/j.agwat.2018.08.041

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Compatibility of Alternate Wetting and Drying Irrigation with Local Agriculture in An Giang Province, Mekong Delta, Vietnam2019

    • 著者名/発表者名
      山口哲由
    • 学会等名
      第10回「グローバル・コモンズ研究会」(千葉大学・新学術領域研究「グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて」)
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本と東南アジアにおける農業技術普及過程の比較―中干しとAWDの比較から―2019

    • 著者名/発表者名
      山口哲由
    • 学会等名
      日本熱帯農業学会第127回講演会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [備考] アジアの気候変動に適応した節水型水稲灌漑技術の普及方法の確立

    • URL

      https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/37_topics/data/14301-50447934.pdf

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-08-27   更新日: 2021-01-27  

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