研究課題/領域番号 |
18H06495
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 里子 京都大学, 国際高等教育院, 特定講師 (40723804)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 受動的音響観察 / 生物音響 / スナメリ / 伊勢湾 / 三河湾 / 名古屋港 / 超音波 / イルカ |
研究実績の概要 |
沿岸性小型鯨類の定点音響観測における解析を迅速化し、生態解明や環境影響評価を駆動させるシステムの構築を目指した。伊勢湾・三河湾のスナメリ個体群を対象とし、対象個体群生息範囲の中心(コアエリア)にあたる三河湾湾口部と、端(エッジエリア)あたる伊勢湾奥の名古屋港において定点音響観測手法を実施した。 定点には、小型鯨類の鳴音検出に特化したステレオマイク式の音響記録計(通称A-tag, MMT社製。スナメリ鳴音の最大観測距離約500m)を用いた。三河湾湾口部では海面養殖(海苔)の航路用標識ブイに、名古屋港では高潮防潮堤にA-tagを2台ずつ設置した。 A-tagデータの解析において、これまでに開発し一般公開した鳴音抽出プログラム(Kimura et al., 2011)は、生物雑音の少ない淡水域(中国揚子江)のデータ用に作成されたものである。テッポウエビ類等の生物雑音が多い海域への適用すると誤検出が多く、解析に時間がかかる。実際に、本研究で三河湾湾口部データに適用したところ検出率74.7%、誤検出率8.6%であった。また、名古屋港のデータでは検出率は23.4%、誤検出率は39.3%とさらに検出効率が悪かった。 そこで本研究では、まず、比較的検出効率の高い三河湾湾口部のうち、比較的生物雑音が少ないと考えられる音響定点のデータを用いて、スナメリの鳴音と雑音を多く含む観測データを解析するためのプログラムを開発を目指した。具体的に、誤検出率を1%未満にすることを目標とした。 記録される音間隔および音圧の変動係数と2つのマイクの音圧比に着目し、これらの閾値を変化させ、それぞれにおいて検出率、誤検出率を算出し、最適な閾値を検討した。結果、誤検出0.5%を達成することができた。しかし、開発したプログラムを他定点のデータに適用すると依然として誤検出率が高く、観測定点ごとに閾値の変更が必要である。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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