研究課題
特別研究員奨励費
本年度は,リスクのある証券が1つだけと無リスク資産が1つだけ取引されている市場において,ケリー基準という証券投資戦略を定量的に導出するために必要な期待値の計算方法について研究した.ケリー基準の導出に必要なのは証券のリターンの1次多項式の逆数の期待値の計算である.本年度の研究ではその期待値についてリターンを表す確率変数が(1)コーシー確率変数の二乗,(2)コーシー確率変数の絶対値,(3)形状パラメータ(shape parameter)が整数の第2パレート分布,(4)対数正規分布,(5)レイリ―分布,(6)アーラン分布の場合で計算することに成功した.これらは色々な特殊関数を応用することで計算することができる.この研究によってリターンの分布が上記のようなよく利用されているものの場合にケリー基準を簡単に計算できるようになり実用化への貢献をできた.この研究結果は論文として学術雑誌に掲載された.今後の研究ではリスク証券が複数あるモデルで同様にケリー基準の導出に必要な期待値の計算を行う.また,実際の証券価格データを用いてケリー基準による投資のパフォーマンスを測定することを予定している.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
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