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ステファヌ・マラルメにおける主体の表象― 「典型」の演劇的提示をめぐって

研究課題

研究課題/領域番号 18J00388
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 ヨーロッパ文学
研究機関早稲田大学

研究代表者

松浦 菜美子  早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードマラルメ / 詩 / 半獣神 / 牧歌 / 神話 / シビュラ / 室内装飾 / サロメ / 作劇術 / 腹心役 / 乳母
研究実績の概要

本研究は19世紀フランスの詩人ステファヌ・マラルメにおける非個人性の探求と演劇に対する関心の結びつきを、近代における神話の再創造・再提示という高次の問題意識のあらわれとして捉え、マラルメの詩的実践の諸相と意義を明らかにすること目的としている。本年度は昨年度に引き続き神話や伝承を題材とするするマラルメの詩篇を分析対象に据えるとともに、19世紀当時の比較神話学とマラルメの神話観が切り結ぶ『古代の神々』(1879年)も調査対象に加えた。『古代の神々』は比較神話学者マックス・ミュラーの学説をイギリスで一般向けに紹介したジョージ・ウィリアム・コックスの著作をマラルメがフランス語訳したものである。翻訳と言っても『古代の神々』はマラルメによる翻案やテクストの挿入を含んでおり、マラルメの神話観と詩の関係を探る貴重な資料となっている。これらの一次資料と周辺的なテクスト、19世紀当時の資料の調査・分析から以下の二つの成果が得られた。
一つは『半獣神の午後』(1876年)にかんするものである。この作品の生成過程と決定稿、若書きの頃からの半獣神のテーマの変遷、『古代の神々』の加筆修正の分析を通して、マラルメにおける神話的舞台の解体と再創造の様態を示すことができた。
もう一つ明らかにできたと考えるのが、『エロディアード』詩群の未完のプロローグ「古序曲」における呪術的予言のディスクールとその担い手である乳母、そして室内装飾のタペストリーの関係である。これはマラルメがいかに新たな文体を獲得したかを示すとともに、マラルメが批評「『マクベス』の魔女たちの贋の登場」で示した魔女の登場をめぐる舞台演出上の関心に通じるものと考えられた。聖書の伝承をもとにした詩篇の文体と詩人自身の舞台演出上の関心のつながりについて、その一端を垣間見ることができた。今後探るべき道筋が見えた点に本成果の意義があると思われる。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] マラルメにおける室内装飾と詩のディスクール:「古序曲」のタペストリーをめぐって2019

    • 著者名/発表者名
      松浦 菜美子
    • 雑誌名

      Stella

      巻: 38 ページ: 225-238

    • NAID

      120006795981

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 1870 年代マラルメにおける非個人性の問題2018

    • 著者名/発表者名
      松浦 菜美子
    • 雑誌名

      フランス語フランス文学研究

      巻: 113 号: 0 ページ: 251-264

    • DOI

      10.20634/ellf.113.0_251

    • NAID

      130007486826

    • ISSN
      0425-4929, 2432-3152
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] マラルメの半獣神2019

    • 著者名/発表者名
      松浦 菜美子
    • 学会等名
      日本フランス語フランス文学会・2019年度 秋季大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] マラルメと〈女〉の表象2018

    • 著者名/発表者名
      松浦 菜美子
    • 学会等名
      マラルメ・シンポジウム2018
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2018-05-01   更新日: 2024-03-26  

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